保険、自費の入れ歯と、当院の入れ歯の違い

最近は、部分入れ歯にも多くの種類が出てきており、保険の入れ歯、自費の入れ歯などの中でも多岐に渡る種類があるかと思います。

その中で、普段の診療の中で、患者さんから入れ歯のお悩みをお聞きしていると、どの入れ歯にしようか選択を悩まれている方が多いように思いますので、今回の記事でその違いをご説明したいと思います。

自分に合った入れ歯は、転ばぬ先の杖になる

まず、当院の入れ歯についての考え方をお伝えしたいと思います。

近年、日本人の死亡原因に変化があり、平成24年から肺炎が脳血管疾患を超えて3位になりました。なかでも80歳以上では、誤嚥性肺炎が最も多く問題となっています。

日本人の死亡原因

日本は高齢になるほど入れ歯装着率が高いため、誤嚥性肺炎と欠損症が大きく関係していると考えられます。

そもそも、入れ歯の役割は、

①ものをよく噛み、飲み込める

②自然な見た目である

③発音の手助けする

④口腔内を清潔に維持する

⑤残った歯に負担をかけない

⑥顎関節を健康に保つ

ことです。

それぞれご説明しますと、

①は、食物を口を閉じただけで咬み切る前歯の「摂食」。それをすりつぶし、飲み込みに最適な塊にする奥歯の「咀嚼」。その塊を、舌で食道に導くタイミング「嚥下」を可能にします。
(この一連の流れができなくなると、いわゆる「誤嚥」をしやすくなります。)

②は、入れ歯の金具が見えず、唇と調和した前歯にして、コミュニケーションを取りやすくします。

入れ歯の自然な見た目

③は、舌が動かしやすく、発音しやすい入れ歯の形にします。

④は、食べ物が遅滞しにくい形で手入れが簡単なので、肺炎の原因になる細菌を蓄積させず、衛生的になります。

⑤は、入れ歯が外れないように維持する力と、食べ物を咬む力を支持する2つの力が残った歯だけに負担をかけないように全体で負担します。

⑥は、入れ歯で咬み合わせが保たれるので、顎関節への過度の圧迫がなく、顎関節症予防になります。
また、誤嚥性肺炎の予防にもなります。

入れ歯と咬み合わせ

このように、自分に合った入れ歯は、転ばぬ先の杖になりうると考えています。

入れ歯の治療方法いろいろ

そこで入れ歯での治療を考える方もいらっしゃるかと思いますが、最近では、多くの種類の部分入れ歯の宣伝がありますね。形も費用もさまざまです。

ほとんどは、保険、自費それぞれの入れ歯の「物」としての情報だけなので、どの部分入れ歯がよいかを患者さんが判断するのはかなり難しいかと思います。

情報が限られてしまうのは、患者さんのお口の状況に個人差があり、治療方法も多岐に渡るので、説明しにくいためでもあります。

その際はぜひ、歯科医院で自分のお口の現状を知って、歯を失った原因と、これから起こる影響について説明を受けてみてください。

そうするとあなたのお口の問題点がわかり、各入れ歯の利点や欠点のアドバイスを受けて、自分の理想とする方法が見つかるでしょう。

数十万円の自費入れ歯とテレスコープの入れ歯では何が違うのか

多岐にわたる入れ歯の種類がある中で、この記事中でお伝えできる内容をここからご紹介してまいります。

日本のテレスコープシステム治療を取り巻く環境

歯を失った場合の歯科治療は、複雑な機能の改善を担う非常に難しい治療といえます。

現在、日本ではインプラント治療か入れ歯治療による方法がとられていますが、ドイツではインプラント治療よりも、はるか以前からテレスコープによる入れ歯治療が開発され、現在に至るまで多くの方に利用されています。

テレスコープによる入れ歯治療の技術を習得するには、入れ歯の治療学だけでなく、解剖学・生理学などを習得する必要があります。

当院で採用しているテレスコープシステムによる部分入れ歯は、日本の健康保険では対象とされていないため、大学教育や国家試験には組み込まれていません。

そのため、大学教育以外に学問と技術習得に時間を多く費やして習得する必要があります。適切に診査診断ができ、治療を行える歯科医師と、その方法を製作できる技工士はごく限られているのです。

テレスコープの入れ歯は、長期間使用できる入れ歯である

当院でテレスコープの入れ歯を採用しているのは、以下のようなことが実現でき、最終的に患者さんに長くお使いいただけるという考えを持っているためです。

①3種類のテレスコープシステムを使い分けること

今まではコーヌスクローネという1種類のテレスコープで、すべてを治療する歯科医院がほとんどでした。コーヌスクローネでは適応できない状態の患者さんに使用して、その結果、問題が起こることが多々ありました。

当院は、3種類のテレスコープシステムを歯周病の状態・歯の神経の有無・歯の残存数や位置・年齢・身体疾患などにより、長期間使用できるように、3種類のテレスコープシステムを選択し、治療計画を立てていきます。

②歯が抜けてしまった方専用の咬合診査を行うこと

咬合診査により、現在の咬み合わせが顎関節や筋肉へ与える影響や、治療後にどのような咬み合わせができるかのシュミレーションを診断しています。

③静力学的な入れ歯構造の設計を行うこと

残っている歯を守り、快適な生活送るために、入れ歯の維持力(入れ歯が外れないようにする力)と支持力(咬むことで発生する力)の2つの力が生体に為害性のないような入れ歯の設計しています。

④アレルギーなどの障害になる材料を使用しないこと

⑤万が一のアクシデントでもほとんど修理で解決すること

⑥ほとんど自分でメインテナンスできる入れ歯であること

インプラント治療と異なり、また、歯科医院でも継続的に管理していくプログラムがあること。

このような点があるため、当院ではテレスコープによる入れ歯をおすすめさせていただいております。

長期的な視点で考える自費の入れ歯

テレスコープ入れ歯は、上記のようにいろいろな工程や利点があるため、テレスコープシステムの入れ歯は自費の入れ歯の中でもお値段が高いものになるでしょう。

その際に、覚えておいていただきたいことは以下の考え方です。

長期的に使用できると、結果的にコストパフォーマンスがよくなる

最近は、安くて簡易的な製品があふれています。そのようなものは、短期間で満足の得られないものになってしまうことが多いようです。

入れ歯は人工臓器なので、十分な診査をして慎重に治療方針を立てます。人体に対応するものは「物」ではないので、そんな簡易的なものではないのです。

もし、治療方法の選択と入れ歯設計が誤っていると、再び歯を失う可能性があります。

そうなってしまって、治療が必要になると、時間と費用を、再度費やさなければなりません。

最初から適切な方法と設計で対応すれば、長期間入れ歯を維持できて、結果的にはリーズナブルになるのです。

当院 院長 岩田のセミナー講師実績

当院院長の岩田は、歯科医師向けに入れ歯のセミナーの講師もしております。

以下、講演のレポート記事ですので、もしよろしければご覧ください。

2015年 部分入れ歯についての講演 ⇒レポート記事へ
     テレスコープ入れ歯についての講演 ⇒レポート記事へ
     テレスコープ入れ歯についての実習 ⇒レポート記事へ
     インプラント時代のテレスコープについての講演@名古屋 ⇒レポート記事へ

2016年 テレスコープ入れ歯についての講演 ⇒レポート記事へ
     大阪にて、インプラントと入れ歯についての講演 ⇒レポート記事へ
     咬合認定医コースのセミナーで講演 ⇒レポート記事へ

当院にご来院の際は、日々の診療で培った知識をもとに、お悩みを聞かせていただきます。

入れ歯の無料相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

⇒入れ歯の無料相談はこちらから

千葉県松戸市 ひかり・歯科クリニック 院長 岩田

投稿日:2016年12月9日|カテゴリ:院長ブログ